｢おりーぶ｣の部屋

★新しい家族、おりーぶ

バニラに突然新しいお姉さんがやって来ることになりました。名前は「おりーぶ」。バニラより３ヶ月年上、１９９８年１月２８日生まれの美人バーニーズです。（注：バニラと比べると美人と言う意）おりーぶは京都のイタリアンママのお宅で、ミニダックスのとまと、ミニシュナのばじるに続き３頭目のワンコとして迎えられ蝶よ花よと育てられていたバーニーズです。

イタリアンママさんとはかぶこがニフティのペットフォーラムへ「かぶこ＆バニラ」としてデビューした時からずっと仲良くしてもらい、日常の何とはない話もメールでやり取りさせてもらっていました。そのおりーぶが何故うちに来る事になったかと言うと･･･。
それは６月の事でした。久しぶりにイタママにメールを送ると、引越し先で困った事になっている、と返事をもらったので経緯を尋ねました。引っ越した事も知らなかったのでよく聞くと、ご主人の仕事の都合で田舎の社宅に引っ越したのだが環境に慣れず留守番の間多少吠えてしまったことがトラブルの原因だと言うのです。

イタママ家は元々夫婦共働きで、留守番など「へのカッパ」だったおりーぶがそれ程狂ったような大騒ぎをしたとは到底考えられません。しかし、引っ越して一月の間にかなりの苦情が寄せられているとイタママさんから聞かされ、かぶこはとてもショックを受けました。

何故ならかぶこが昨年の夏、近所の方にバニラの吠える声の事で手紙をもらった経験があるからです。かぶこはたった一回の手紙でしたが大変うろたえました。幸いかぶこへの手紙の主は元々犬好き、「暑い中留守番でストレスでは？」などとアドバイスの一つもくれたりしたので揉める事はなかったですし、仕事は週に２日しかしていなかった事も幸いし、近所に気を使いつつ躾て行くうちにいつしかバニラは無駄吠えをしなくなったので丸く収まったと言う経験でした。

おりーぶへの苦情の話を聞いた時、それは多分本当にうるさく吠えているのではなく、犬に対して過敏な人が近くにいるのでは、と想像しました。実際、うちに来てからもおりーぶはそれ程バカみたいに吠える犬ではありません。でも平日は仕事に行かなければならず様子を見ることができないでいるうち、イタママさんの悩みは大きくなる一方に思え、よかったら札幌へ里子に出さないかい、とかぶこが申し出てみたことが里子に来ることになった一歩でした。もちろん、かぶこがそう持ちかけた後も、イタママさんの苦悩はしばらく続いたようです。

★ハロー、おりーぶ

いざおりーぶがうちに来ることが決まってから、到着する７月１５日まではあっという間でした。イタパパさんが折りたたみのケージやら餌皿やらの荷物とおりーぶを連れてフェリーで来る事になり、夏休みの関係もあってチケットが取れるやすぐさま此方へ向かったのです。

かぶ夫も急遽有給休暇を取り、メールで聞いていた午後の到着を待っていました。
しかし・・・。午後１１時に出航したフェリーが２９時間で小樽に着くと言う事は・・・。午前４時には小樽に着いているのではなかろうか、と心配しつつもバニラを軽く散歩させるためにかぶ夫と一緒に外へ出た午前９時半頃、持っていたＰＨＳが鳴りました。

イタパパさんだ！と思い電話に出ると、すでにすぐ近くまで来ていて慌てます。(^o^;)
その５分後には小樽で借りたレンタカー（ワンボックスのバン）におりーぶを乗せてかぶこ達の前にイタパパさんとおりーぶが登場。バニラはいつもワンコを見て大喜びするようにやはりおりーぶを見て大はしゃぎ。家まではすぐのところだったので、かぶ夫が助手席に乗って道案内をし、かぶこはバニラと徒歩で帰宅。

★おりーぶとバニラ

まずはおりーぶを家に慣らすために、バニラは外につなぎおりーぶだけを中へ。船旅の疲れも見せず元気に家の中を探検。京都での暮らしぶり、船旅の事など小１時間ほどイタパパさんと話をしましたが、帰りの飛行機が午後２時と言うことで１１時を前にあっと言う間にお帰りになる。

おりーぶとイタパパさんの別れのシーンは、本当に辛かったです。
おりーぶは絶対、うちで幸せにしてやるとかぶこは強く思いました。
イタパパさんはせっかく初めて札幌へいらしたのに、何のおもてなしもお構いも出来なかったのも恥ずかしい限りでした。(--;)

そして次は、バニラとおりーぶのご対面。バニラは家に入ってきたら、それまで犬友が来た時はいつもそうなようにまた大騒ぎするんだろう、と予想していたのですが現実は違いました。さっき外で車のおりーぶを見たときの騒ぎ様がウソの様に静かにおりーぶに近づき匂いを嗅ぐのです。嫌がったおりーぶが「ガウッ」と一声上げるとバニラはすぐ遠慮して距離を置くのでした。バニラの意外とも思える行動はかぶこを少し安心させました。

★多忙、おりーぶ

到着した７月１５日、移動の疲れや精神的なショックなどを心配して様子を見ていましたが
おやつを上げれば良く食べ、水も飲み、トイレもすませ、いたって元気にしているのでバニラが来た日もそうであったように、かぶこの実家へ行ってみる事にしました。おりーぶの事は姉にしか言っていなかったので連れて行くと「おおー、バニ・・・ラ？」と言いつつ何か変だと思ったらしい父親。そりゃそうだ。バニラは７、８ヶ月を過ぎてからはシーズーさくらを踏みつけてしまってさくらが不機嫌になるので、連れて行っても玄関フードに置いて中には入れていなかったのが、おりーぶはそろりと家に入り初対面のさくらと静かに鼻を突き合わせて匂いを確かめているのですから。

そこで、「実は・・・」。と話をかいつまんで説明する。その間もかぶ夫の横でソファーに大人しく座るおりーぶにかぶ父も心を奪われたに違いない。大きいの２頭も大丈夫か！？と言いながらも大人しく優雅な「理想の大型犬」にまんざらでもない顔をしていた父。

更にその日、近所の木下母娘が見によってくれる。やはり、ハイパーなバニラと比べるとあまりに大人しく愛くるしいおりーぶに喜んでくれたようでした。
そこでさっそく、木下家に翌日のおりーぶのペットシッターを頼んでしまいました。来て翌日にいきなりのかぶこの仕事で留守番させるのが心配なので、良かったら見ていて欲しいと。木下夫人は大変快く引き受けてくれてかぶこの一番の心配がまず一つ解消されました。＞本当に助かりました。木下あけみさん。

１７、１８日はかぶこが前からの予定通り東京ディズニーランドへ１泊で出かけます。おりーぶのことは心配でしたがかぶ夫によろしく頼んで出発。（やはり、鬼か！？）かぶ夫がどうしても用事のある１８日は午前中から動物病院へ行き、今後の為にカルテを作ってもらい、健康診断がてらかぶ夫が留守にする数時間は病院で預かってもらいました。

５日後の７月２０日は札幌山犬倶楽部のお散歩会へデビュー、同日午後には別な会場のＪＦＡフリスビー大会で木下家のロビン、フレック、その他たくさんのワンコや人と触れ合います。そう、我が家に来たという事は否応無しにアウトドア犬になるということなのですよ、おりーぶ。